子育ち保育総合アドバイザーとして、佐々木先生と共著した論文をもとに、実践例を紹介しながら子育ち環境について共に考えていきま
す。職員の園内研修・保育士会の講演会・保護者向けの講演会などに対応いたします。リモートでの対応も可能です。
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子どもの生活の中心には遊びがある。多種多様な 遊びの中で、物語の世界を通して想像的に遊ぶこと が、子どもたちの内面を大きく育てることにつなが る。色々な物語に触れ、その物語の世界で遊ぶこと で、子どもたちは登場人物になりきって、みるみる 物語の中に入り込んでいく。保育者も子どもたちと 一緒になって楽しんでいくのはもちろんだが、その 過程で様々な仕掛けをしていく。そうすることで、
子どもたちと保育者に共通したワクワク感や想像的 な期待が生まれ、遊びが広がり発展し、「子どもた ちの内面から湧き出る言葉や行動」を引き出してい く。 子どもたちは、そうした想像的で創造的な遊びの なかで、様々な経験をし、葛藤しながら自己肯定感 を高め、「自ら考え行動する力」「他者への思いや り」「やりぬく力」「興味・関心・探求心」「道徳 感」など、おおよそ保育所保育指針で謳われている
「10 の姿」や「生きる力」の基礎を、自分で獲得 していく。 遊びを中心とした生活の中で、保育者がしっかり と子どもたちと向き合い、受け止め、環境構成とし ての仕掛けを準備しながら、豊かに遊べる想像的・ 創造的環境を整えていくことで“子どもたちが自ら 育ちあう”「子育ち」ができあがっていく。そこで 身につけた力は、他の様々な活動(リズム表現・
歌・描画など)にも枝葉を伸ばし、さらに子どもた ちの内面を充実させ“全面発達”につながってい く。目の前にいる子どもたちの姿をしっかりと捉 え、教材(物語や歌曲・組曲)や仕掛けをワクワク しながら考え、創り出し、共に楽しんでいくことが 保育者に求められる保育の本質なのである。
論文「幼児教育における環境を通して行う教育としての 仕掛け」より抜粋